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前者はBlu-Ray、後者はDVD方式となります。
内容は言わずもがな。
ラインナップは不動の名手4名。
Freddie Mercury(Vo、Key ,G)、Brian May(G、Vo)、John Deacon(B、Vo)、Roger Taylor(Ds、Vo)となります。
サポートにSpike Edney(Key、G、Vo)となります。
前者は1985年5月11日東京”代々木国際競技場”での実況映像、
後者は1986年7月27日ハンガリー・ブタペスト”Nep Stadium”での実況映像となります。
尚後者はSHM-CD仕様のCD二枚組
が付属。
映像未収録の「ロック定番メドレー」が収録。
そもそもこの”The Magic Tour”では
映像制作のみならず、「ライヴ盤制作」を前提として音源も録音機材車を用いてきちん三ケ所で収録されており(一箇所はリハーサル込み二日)、
後に制作される隠れ名盤「Live Magic」にも音源が収録されております。
CD音源に関してはライヴ盤としてのミキシングが成されております。
1982年5月21日に発表した意欲作「Hot Space」が大不振。
大胆にドラム・マシーン等を導入したものの音楽性が従来の路線とは大幅に異なり、ディスコ/ダンス、テクノ等の要素が非常に強いもの。
ファンから総スカンという始末。
John Deacon主導と目されたものの実際は「
新たな挑戦を!」と
全員でネタで盛り上がって制作を行った模様。
但し、大不振から非難の矛先を避けようと責任をJohn Deaconに押し付けた事からバンドは紛糾。バンド内に不穏な空気が流れ始めます。
(Freddie Mercury死去後のQueen解散後は一切登場しないJohn Deaconではございますが、ここでの責任問題が遠因となった感がございます........................
)
ツアー後バンドはガス抜きの為に暫し活動停止。ソロやコラボ作制作そして休憩(笑)と
それぞれが道を選ぶ事となります。
1983年8月から新作制作に乗り出すものの、作曲クレジットや著作権を巡ってバンドは紛糾。
嘗ての「誰が原曲提供であっても皆が積極貢献して”Queenの楽曲”として仕上げる」という姿勢に大きな翳りが差す事となります。
摺った揉んだの末に新作”The Works”が完成。リリースすれば前作の不振を振り払う好評さ。
バンドは意気揚々とツアーに出る事となります。
但し、新作のタイトルが「御仕事」というもの。
ライヴアクトとしての名声は変わらないものの
「Hot Space」から始まったバンド内の亀裂と確執は深まっていく事となります..................
また、当時「アパルトヘイト政策」で国際社会から大きく非難された南アフリカの”Sun City”で9日間に渡るコンサートを開催。
国連・国際社会そして黒人ミュージシャンを中心に大きな非難に晒される事となります。
(当時は”俺たちはSun Cityで絶対に演らない!”とのチャリティーも兼ねたプロジェクト楽曲もございました.............)
「ファンが望むならばコンサートに赴くのがミュージシャン」等々と釈明・謝罪するものの、バンドに大きな影を投げかける事となります.......
(似た時期にはかのChick Coreaも南アフリカでライヴを行いまた作品制作も行い、こちらも相当な非難に晒され、
またBrian Mayの盟友たる名手Tony Iommi率いる”The Eternal Idol期”Black SabbathもSun Cityでライヴを行い、こちらも同様となり、
当時のマネージャーErnest Chapman(嘗ての第二期Jeff Beck Group現場マネージャー)が国連で謝罪する憂き目に..................
そもそもQueenは極初期から金に絡む問題が付き纏いますが...............デビューに尽力し相当投資したマネージャーから金銭面でサッサと離れてしまい、それをメディアに相当非難され、
作品の評価も加えてズタズタにされたという経緯アリ......極初期の作品マスターも本当に破棄された件も絡み......何かねぇ....................)
かの”Rock in Rio”という一大フェスティバル出演を行い大絶賛を得るものの前述の件が尾を引く事となり、ツアー最後は日本公演。
熱狂的なファンの支持をデビュー当初から、という最後の砦的な支持層でライヴは成功を収めますが、「バンド解散」の文字がバンドの頭に擡げてくる事となります...........................
重い空気の中、かのBoomtown RatsのBob Geldofが企画した一大チャリティーコンサート”Live Aid”への出演依頼が舞い込みます。
20分演奏
限定
があり当初は渋るものの、無意識的に「解散を飾る」判断で参加合意。
「20分では表現出来ない!」と意図的に愚痴を漏らし(←ここ重要)敢えて反感を買い、反面きちんと仕上げて臨む事となります。
1985年7月13日午後6時41分に登場。
名手Kenny Jones在籍期The Who、Led Zeppelin、オリジナル期Black Sabbathの一時的再結成やDaryl Hall John OatesのTemptation二名を迎えた特別パフォーマンス等々と豪華な企画満載の中で、
圧巻で完璧な演奏を繰り広げ、大評判を博し「Queen ここにあり!」と健在ぶりを示す事となります。
無意識的に解散を意識していたものの、”Live Aid”での一大パフォーマンスの大評判がバンドに活力を生み、暗雲を振り払い、再び表舞台へと誘う事となります。
バンドの創作意欲が旺盛となる中”One Vision”を作曲。
そして映画”Highlander”の挿入歌企画が持ち込まれ、未完の試写に感銘を受け参加を受諾する事となります。
制作を開始するものの、バンド新作を制作したいQueen側はこのサントラ挿入歌を中心に新作制作を要望。映画制作側はタイアップ効果を狙い、その案を受諾。
手始めに”One Vision”をリリース、好評を得ると新作制作を深化。
1986年4月に終了、6月に新作として”A Kind of Magic”をリリース。
英国では”Live Aid”でのQueenの大評判が期待を呼んでおり、新作は大ヒットを記録となります。
米国では前作での理不尽な扱いに対する不満からツアーは撤退を決めており、加えてかの”Sun City”騒動があり不振となるもののバンドは英国・ヨーロッパ圏中心の活動と決めており、
威風堂々とバンドはツアーを開始する事となります。
バンドの大好評と演奏の充実振りからライヴ映像収録と大傑作”Live Killers”以来のライヴ盤制作を企画。
また、時代は冷戦期末期。
ペレストロイカ等々と音楽を含め制約が緩和された時代。
多くの西側自由主義圏ミュージシャンが東ヨーロッパ圏~(当時)ソ連のツアーを企画され、Queenもそれに乗る事となり、ハンガリーにおいても収録を敢行する事となります。
以前に比べて短期間のツアーで英国・ヨーロッパ圏のみとは言えど、大好評。
バンド復活を飾る事となります.....................
暫しの休息を得、新作に取り掛かる事となりますが、”A Kind of Magic”はサントラ企画から立ち上がった異色作という事があり、またある種のリハビリ作でございます。
本格的な新作制作に向けバンドは動き出す事となりますが、かのFreddie Mercuryにかの病魔がヒタリヒタリと忍び寄る事となります.........
さて今作。
前者はバンドが解散を強く意識していた時期。
最初に人気が出た事で自信を付けその後の成功へと繋がった熱狂的なファンを生んだ日本。
バンド最後の地に選んだ感もあり、バンド演奏・アンサンブルの充実感・スケール感の中に若干終末感が漂うものでございます。
当時はTV放送が成されたものではございますが、商業用には考えていなかった感がございます。
(ライブ盤用の録音が成されておりませんし...........)
映像の古さ等がございますが丁寧な作業が成されているもので、オリジナルリリース時よりも格段に向上した感がございます。
TV放送時には外された楽曲が加えられており(完全版ではない模様でございますが)非常に良心的な作品となっております。
(正直ライヴ盤用の録音をして欲しかった感がございます...............録音に定評のある日本公演でございますし.............)
さて後者。
バンド復活後の貴重な映像でございます。
躍動感ではかの”Wenbley Stadiam”には及びませんが、
非常に安定した演奏・アンサンブルで非常に良心的。
非常に充実した時期ではございますが、
数日しか変わらない事やセットリストも(CD音源では)ほぼ同じと言う事で影が薄い感がございますが、非常に充実した内容。
Freddie Mercury最後のツアーだけでなく、時代が冷戦期末期という事があり、社会主義下とは言えど時代末期の観衆の熱狂振りが非常に興味深いもの。
映像・音楽のみならず歴史的にも非常に貴重な収録作品となります...................................
この機会に是非。
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