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★商品説明★
絶版希少本 雲南のシャクナゲ図鑑 雲南杜鵑花 原種 写真集 品種写真解説学名歴史栽培自生地の景観写真
石楠花 石南花 躑躅 ツツジ日中共同出版
日本放送出版協会・中国雲南人民出版社
中国科学院昆明植物研究所主編
中国雲南人民出版社
日本放送出版協会
1981年
日本語
153ページ
26ｘ25ｘ2cm
ハードカバー
写真図版フルカラー


※絶版


中国科学院昆明植物研究所におけるシャクナゲ・ツツジの長期にわたる研究を一つにまとめたもの。
世界の花園、中国・雲南省の高山にわけ入り、初めて特写した知られざるシャクナゲ多種とツツジ数種の70種を紹介。
色鮮やかな花々と迫力ある自生地の景観写真は魅力。
各種類の生態・形態を詳細に解説。

雲南シャクナゲの植物学上の特徴および環境生態条件などについても詳しく解説。
品種ごとにカラー写真を枚添えて、全面的かつ系統的な理解と認識の一助とした。
自然環境下で生育地の姿などを豊富なカラー写真に加えて、品種データ、生育地の地図、英文品種分類名、学名などを網羅した、内容充実のシャクナゲ、ツツジ、盆栽など園芸愛好家必携、大変貴重な原種シャクナゲの群落などを多数掲載した図鑑・資料本。
雲南は人を引きつけずにおかない美しいところである。なかでも西北部の横断山脈地帯が最も美しい。
そこは一年中雪におおわれた銀山があり、海原のような森林と色とりどりに咲き誇るお花畑がある。
シャクナゲの故郷であり、名実ともに世界の花園である。
毎年５～６月を迎えると、シャクナゲは色鮮やかな錦のように花を咲かせ、惜しみなく山や草地をおおい、湖を縁どって、美しく飾る。「序文」より（中国科学院昆明植物研究所所長呉征鎰）
憧れの的、中国・雲南省のシャクナゲが一巻の本にまとめられ、日中共同出版の運びとなったことは一大朗報です。
（日本ツツジ・シャクナゲ協会小沢元之助）
【目次】
雲南のシャクナゲ、ツツジ類
Subgenus Hymenanthes (Bl.) K.Kock
ヒメナンテス亜属(無鱗杜鵑亜属)
Subgenus Rhododendron L.
ロードデンドロン亜属(有鱗杜鵑亜属)
Subgenus Anthodendron (Reich.)Endl.
アントデンドロン亜属(映山紅亜属)
Subgenus Azaleastrum Pl.
アザレアストルム亜属(馬銀花亜属)
Subgenus Pseudanthodendron Sleumer
プセウダントデンドロン亜属(羊躑躅亜属)
雲南のシャクナゲ、ツツジ類の特徴
雲南はシャクナゲの宝庫
世界におけるシャクナゲ、ツツジ類の種類と分布
中国のシャクナゲ、ツツジ類の研究の歴史
シャクナゲ、ツツジ類の植物学的特徴
シャクナゲ、ツツジ類の生態的特性
シャクナゲ、ツツジ類の利用価値
雲南のシャクナゲ、ツツジ類の園芸的意義
雲南のシャクナゲ、ツツジ類252種
『雲南のシャクナゲ』学名索引
参考文献
【序文】より
東京大学名誉教授原寛
中国科学院昆明植物研究所で研究された雲南のシャクナゲの成果「雲南のシャクナゲ」が日本で出版されることは,誠に喜ばしいことである。世界的に見てシャクナゲ類の宝庫は中国西部であり,特に雲南省には種類が多い。本書には70種におよぶ雲南産のシャクナゲとツツジのカラー写真が収められ，各種に詳しい説明がつけられている。日本では見られない変化に富んだシャクナゲ類の美しい花をカラー写真で見るだけでも楽しくなる。また，シャクナゲとは思えないような大木やシャクナゲの林，また高山の礫地で地面にはりついて咲くシャクナゲなど，成育状態を示す写真も加えられていて，だれもが中国へ行ってみたくなるであろう。同じ東亜植物区系に属している中国の植物は，隣国の日本とよく似たものもあるが，また，ずいぶん違った目新しいものも多い。日本の植物の起源や系統を追求するにはどうしても中国の植物に関する知識がなくてはならない。しかし，日本にいて隣国とはいえ中国の植物をよく知ることはそう簡単にはできない。ことにシャクナゲ類の成育地は人里離れた深山や高山が多く，たとえ中国へ行っても，その成育地を見ることは非常にむずかしい。
したがって本書のような図鑑が日本で出版され，雲南のシャクナゲが日本に紹介されることは大変有意義である。特に，中国における研究史，分布や成育状態，利用面などの詳しい記述は興味深く参考になる点が多い。
この企画がきっかけになり，今後中国の植物の写真集が日本で多く出版されることは日中の文化交流にも役立つであろう。古い歴史をもつ両国の文化交流が再び盛んになり，両国の親善関係が末長く続くことを心から願うものである。
【著者について】
馮国木眉 フォン・クオメイ(Feng Kuo・mei)
中華人民共和国江蘇省宜興県出身。1917年6月生まれ。
現在,中国科学院昆明植物研究所副研究員,昆明市園林研究所所長。中国園芸学会雲南分会常務理事兼任。
1937年に,標本採集,植物考察のために雲南省に訪れる。中国科学院昆明植物園主任,麗江高山植物園主任を歴任。
多年にわたり,雲南省全域を走破し,雲南の植物を40年あまり研究し，雲南省の高等植物の標本をつくった。雲南省の高等植物とりわけ高山花卉と薬用植物の研究では，深い造詣をもっている。
著作には,『雲南の造林樹』,『クヌギの実』および『雲南植物誌』中のゼニアオイ科，ウコギ科の章を執筆した。雲南省の山茶花(ツバキ)，杜鵑花(シャクナゲ，ツツジ類),報春花(サクラソウ)，ランなど，園芸花卉に関する研究レポートも発表している。
1963年には故松村謙三先生の招きにより，「蘭を愛する友好代表団」の一員として来日し，東京，京都,奈良を訪れた。
【掲載品種】一部紹介
●Subgenus Hymenanthes (BI.)K.Koch
ヒメナンテス亜属(無鱗杜鵑亜属)
Rhododendron delavayi Fr.(ロードデンドロン・デラバイー)馬纓花,馬鼻纓
Rhododendron peramoenum Balf.f.Forr.(ロードデンドロンペラモエタム)狭葉馬纓花
Rhododendron litiense Balf.f.Forr.（ロードデンドロンリーチェンセ)立地坪杜鵑
Rhododendron fictolacteum Balf.f.（ロードデンドロンフィクトラクテウム)棕背杜鵑
Rhododendron vernicosum Fr.(ロードデンドロンベルニコスム)亮葉杜鵑
Rhododendron decorum Fr.(ロードデンドロンデコルム)大白花杜鵑,大白花
Rhododendron glischrum Balf.f.W.W.Sm.（ロードデンドロングリスクルム)粘毛杜鵑
Rhododendron uvarifolium Diels（ロードデンドロンウバリフォリウム)紫玉盤杜鵑
Rhododendron sino-grande Balf.f. W.W.Sm.(ロードデンドロンシノグラシデ)凸尖杜鵑
Rhododendron agastum Balf.f.W.W.Sm.(ロードデンドロンアガスツム)水紅杜鵑
Rhododendron anthosphaerum Diels (ロードデンドロンアントスフェールム)団花杜鵑
Rhododendron pogonostylum Balf.f W.WSm.(ロードデンドロンポゴノスチルム)鬚柱杜鵑
Rhododendron beesianum Diels (ロードデンドロンビーシアヌム)寛鐘杜鵑
Rhododendron lacteum Fr.(ロードデンドロンラクテウム)乳黄杜鵑
Rhododendron phaeochrysum Balf.f.W.W.Sm.(ロードデンドロンファエオクリスム)褐黄杜鵑
Rhododendron agglutinatum Balf.f.Forr. (ロードデンドロンアグルチナツム)凝毛杜鵑
Rhododendron traillianum Forr. W.W.Sm.(ロードデンドロントライリアダム)川消杜鵑
Rhododendron haematodes Fr.(ロードデンドロンヘマトデス)似血杜鵑
Rhododendron dasycladum Balf. W.W.Sm.(ロードデンドロンダシクラドム)粗枝杜鵑
Rhododendron schizopeplum Balf.f.Forr.tロードデンドロンスキゾプルム)裂鱗杜鵑
Rhododendron cyanocarpum (Fr.)W. W.Sm. (ロードデンドロンキアノカルプム)藍果杜鵑
ほか
●Subgenus Rhododendron L.
ロードデンドロン亜属(有鱗杜鵑亜属)
Rhododendron sulphureum Fr.(ロードデンドロンスルフレウム)硫黄杜鵑
Rhododendron campylogynum Fr.(ロードデンドロンカムピロギタム)弯往杜鵑
Rhododendron edgeworthii Hook.f.(ロードデンドロンエドゲワーティー)泡泡葉杜鵑
Rhododendron rubiginosum Fr.(ロードデンドロンルビギノースム)紅棕杜鵑
Rhododendron complexum Balf.f.W.W.Sm.(ロードデンドロンコンプレクスム)環繞杜鵑
Rhododendron chryseum Balf.f. Ward(ロードデンドロンクリセウム)金黄杜鵑
Rhododendron cuneatum W. W.Sm. (ロードデンドロンクネアツム)楔葉杜鵑
Rhododendron fastigiatum Fr.(ロードデンドロンファスティギアツム)密枝杜鵑
Rhododendron hippophaeoides Balf.f.W.W.Sm(ロードデンドロンヒポファエオイデス)灰背杜鵑
Rhododendron impeditum Balf.f.W.W.Sm.(ロードデンドロンインペディツム)粉紫矮杜鵑
Rhododendron impeditum Balf.f. W.W.Sm. var.brevistylum Feng, ined.(ロードデンドロンインペディツム・変種ブレビスティルム,未発表)短柱矮杜鵑
Rhododendron polycladum Fr.(ロードデンドロンポリクラドム)多枝杜鵑
Rhododendron rupicola Balf. W.W.Sm.(ロードデンドロンルピコラ)岩生杜鵑
Rhododendron russatum Balf.f.Forr.(ロードデンドロンルサーツム)紫藍杜鵑
Rhododendron telmateium Balf.f. W.W.Sm.(ロードデンドロンルテマテイウム)草原杜鵑
Rhododendron thymifolium Maxim. (ロードデンドロンチsフォリウム)百里香杜鵑
Rhododendron excellens Hemsl. Wils. (ロードデンドロンエクケレンス)大喇叭杜鵑
Rhododendron pachypodum Balf.f.W.Sm.(ロードデンドロンパキポドム)粗柄杜鵑
Rhododendron prostratum W.W.Sm. (ロードデンドロンプロストラーツム)平臥杜鵑
Rhododendron racemosum Fr.(ロードデンドロンラセモースム)腋花杜鵑
Rhododendron spiciferum Fr.(ロードデンドロンスピキフェルム)碎米杜鵑
Rhododendron spinuliferum Fr.(ロードデンドロンスピタリフェルム)爆杖杜鵑
Rhododendron melinanthum Balf.f. Ward(ロードデンドロンメリナンツム)密花杜鵑
Rhododendron rubrolineatum Balf.f.Forr.（ロードデンドロンルブロリネアツム)紅線杜鵑
Rhododendron trichocladum Fr.(ロードデンドロントリコクラドム)毛枝杜鵑
Rhododendron augustinii Hemsl. (ロードデンドロンアウグスティニー)毛肋杜鵑
Rhododendron hormophorum Balf.f. Forr. (ロードデンドロンホルモフォルム)木里三花杜鵑
Rhododendron oreotrephes W.W. Sm. (ロードデンドロンオレオトレフェス)山生杜鵑
Rhododendron siderophyllum Fr.(ロードデンドロンシデロフィルム)綉葉杜鵑
Rhododendron yunnanense Fr.(ロードデンドロンユンナネンセ)雲南杜鵑
Rhododendron oleifolium Fr.(ロードデンドロンオレイフォリウム)油葉杜鵑
Rhododendron cephalanthum Fr.(ロードデンドロンケファランツム)毛喉杜鵑
Rhododendron primulaeflorum Uur. Fr.(ロードデンドロンプリムラエフロールム)桜草杜鵑
Rhododendron trichostomum Fr.(ロードデンドロントリコストムウム)毛嘴杜鵑
ほか
●Subgenus Anthodendron (Reich.)Endl.
アントデンドロン亜属(映山紅亜属)
Rhododendron simsii Pl.(ロードデンドロンシムシー)杜鵑映山紅
Rhododendron microphyton Fr.(ロードデンドロンミクロフィトン)亮毛杜鵑
●Subgenus Azaleastrum Pl．
アザレアストルム亜属(馬銀花亜属)
Rhododendron oxyphyllum Fr.(ロードデンドロンオキシフィルム）尖葉杜鵑
Rhododendron leptothrium Balf.f.Forr（ロードデンドロンレプトトリウム)薄葉馬銀花
●Subgenus Pseudanthodendron Sleumer
プセウダントデンドロン亜属(羊躑躅亜属)
Rhododendron molle G.Don(ロードデンドロンモルレ)羊躑躅、黄杜鵑、閙羊花
【品種別解説一部紹介】
Rhododendron cyanocarpum (Fr.)W.W.Sm
(ロードテンドロン・キアノカルブム)
藍果杜鵑
常緑の低木または小高木で高さは４～６ｍ。小枝は幼時には灰緑色で，徐々に淡褐色になる。葉は革質で広桁円形または円形。長さは6～11cm,幅は4～６ｃｍ。先端は円形で小突頭があり，基部は円形またはやや浅い心形。表面は緑色，裏面は灰緑色。側脈は10～15対，表面ではかすかに隆起し，襲而では隆起ははっきりしている。葉柄は長さ1～3cm,無毛。
総状散形花序は頂生し，4～10花つく。総軸は長さ５ｍｍ。小花柄は長さ1～1.5cm,無毛。がくは5裂し，長さはｌｃｍ。花と同じ色で杯形。裂片は大きさが異なる。無毛。花冠は広ろうと状鐘形，長さは5～６ｃｍ。5裂。透明な紅色または白色。基部には5個の紫色の蜜腺嚢がある。雄ずいは10本で，長さが異なり2.5～３ｃｍ。白色で無毛。花糸の基部は紫色，葯は黒色。子房は6室で紫色，無毛または少数の腺体がつく。花柱は無毛で赤色。さく果は円柱形で長さ1～1.5cm,無毛で淡青紫色。花期は4～5月。果実期は10～11月。雲南省の大理県点蒼山①に産する。海抜3000～3800 m の冷杉[注p.15]林の縁に生える。小高木林をつくるか，ときには乳黄杜鵑と混生する。
（写真）
天理県点蒼山上の藍果杜鵑と和藹杜鵑の生態景観。
★状態★
1981年のとても古い本です。
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