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シリアルNoは、(22145)、電源コードの製造年印字は、刻印無しです。
このTA-1120Aに興味のある皆様方、このTA-1120Aと初代TA-2000だけが、ソニー製ヘッドフォンジャックの有る音響製品の中で唯一、現在市販されているヘッドフォンが使用出来ないという事を御存じでしょうか?。!!
理由は、TA-1120Aの場合、ヘッドフォンの指定インピーダンスが超高インピーダンスの10KΩ限定で8Ω~500Ωぐらいのヘッドフォンは使用出来ません。(この事は取説の11ページにも明記されています。!!)。初代TA-2000のヘッドフォン指定インピーダンスは、(600Ω~10KΩ)です。
現在あるいは、過去にこのTA-1120Aを所有していた方は、御存じと思いますが、通常の8Ω~500Ω程のヘッドフォンで音出しすると一応出音しますが、スカスカな音で、とても聴くに堪えない音がします。!!
現在、世界中探しても10KΩのインピーダンスの市販品は有りません。
当時、ソニーでは、世界最高性能のアンプとしてTA-1120(ヘッドフォン回路無し)及びリファイン機のTA-1120Aを世に送り出し、その性能の高さから、業務用標準機として放送局とかレコード会社等でもモニター用アンプとして使用されていたようです。(主にテープとかレコードの音盤チェック用として。!!)
それゆえ、(検聴用ヘッドフォン)のドライブアンプとしての要望が有った為の装備と思われます。
当時、ソニー製のヘッドフォンは、DR-1A (8Ω)(一般用)とDR-1C (10KΩ)(検聴用)及びDR-3A (8Ω)(一般用)とDR-3C (10KΩ)(検聴用)をラインナップしておりました。
又、他メーカーでは、ELEGAブランド(藤木電器製)で、DR-531 (10Ω)(一般用)とDR-531(10KΩ)(検聴用)とかDR-592A (10KΩ)(検聴用)及びDR-631 (10KΩ)(検聴用)他、その他のメーカーでも、10KΩのインピーダンスのヘッドフォンは市販されていたように思います。
この為、本機のヘッドフォン回路は、後継機のTA-1120Fと同一回路(8Ω~10KΩ使用可能)に変更・改造してあります。但し、TA-1120Fには、スピーカーSWが装備されていて、ヘッドフォン使用時、スピーカー出力を切る事が出来ますが、本機のTA-1120Aには、スピーカーSWが有りませんので、ヘッドフォン使用時にもスピーカー出力が有ります。この為、本機でヘッドフォンを使用される際は、スピーカー端子からスピーカーリード線を外しておいた方が宜しいと思います。
尚、この改造は、素人の方は、安易に真似しないで下さい。(回路の解釈・実装等、かなり難しいです!!)
当然ながら、SP出力と全く同一の高音質で御楽しみ頂けます。
ソニーのTA-1120シリーズは、1965年に日本で初めてオールシリコンTrのプリメインアンプとして発売され、その1年半後の1967年に大幅にリファインされたTA-1120Aが発売され、さらに1120最終型として、1972年にTA-1120Fが発売され、なんと1977年6月のカタログにも掲載されていますから、初代から数えて12年間も継続生産・販売されていた事になります。
これは、FM専用チューナーのST-5000/ST-5000F共々、これだけ長年にわたって販売された例は、稀だと思います。
下記に3代の概要を簡単にまとめておきます。
(1)元祖初代 TA-1120→→出力コンデンサ付き準コンプリメンタリSEPP方式・ヘッドフォン回路無し
(2)2代目 TA-1120A→→出力コンデンサ付き準コンプリメンタリSEPP方式・ヘッドフォン回路有り(但し、ヘッドフォンの指定インピーダンスは、10KΩ限定で8Ω等は使用不可!!)
(3)三代目 TA-1120F→→ダイレクトカップリング方式(出力コンデンサ無し)準コンプリメンタリSEPP方式・ヘッドフォン回路有り(8Ωから10KΩまで使用可能!!)
この三代の中では、私の好みは、二代目のTA-1120Aです。理由はTA-1120を大幅にリファインし完成度が高い事とA-1120Fと違い、出力コンデンサ付きで万が一内部回路に重大な異常が発生しても、この出力コンデンサでブロックし大事なスピーカーの破損は防止出来ると思うからです。
本機は、徹底的に洗浄・清掃・ポリッシュを行い、不具合等は完全に修理・修正し更に今後 何年も長期間にわたり信頼性を高める為に諸々の部品交換を行いました。その詳細を下記に列記致します。
尚、整備の詳細及び使用高級部品等の詳細・その他については、(イメージアップ)の写真の後に、(追記—〇)という形で後述させて頂きます。
(主な部品交換の詳細)
(1)音量VR及びバランスVRをアルプス電気製高級デテントVR・新品に交換。(抵抗値は、勿論 同一仕様です!!)。バランスVRは、センタークリック付きですので使用感抜群です。
この音量・バランスの両VRは、現在 100KΩ以下の抵抗値が標準在庫品で、本機に使用されている250KΩは入手が非常に難しい状態です。私は現在、本機以外に未整備のアンプがTA-1120A(3台)・TA-1120(1台)・TA-2000F(8台)有りますので、それらの分及びプラスαの数量を確保在庫しております。
(2)全基盤(裏付けも含む)の(電解コンデンサ)を、高品位オーデイオ用新品に交換。尚、容量値はオリジナルと全て同一とし、耐圧は、信頼性の確保と見た目のオリジナルとの同一性の観点から、2~3倍の高耐圧品にしております。
交換品の旧部品と交換表詳細は、各種書面と一緒に同梱致します。
(3)背面パネルのAC入力部の(スパークキラー)(2個)とも高規格品に新品交換。このスパークキラー(0.033μF+120Ω)と(0.1μ+120Ω)は、オリジナルは、橙色ですが、高規格品は、黒色です。この部品のパンク不良は、経年品で結構発生します。
(4)背面パネルに装備されているヒューズ(125V5A)のガラスにヒビが入っていたので新品に交換済
(5)電源トランス及び電圧切替器からの引き出し線をコネクター化しシャシーから重量物の電源トランスを取り外し、シャシ細部まで徹底して洗浄・清掃することが出来ました。(詳細は、イメージアップの写真の後に記載してある整備詳細を参照願います。)
以上が主な修理・交換部品の概要です。詳細は、(イメージアップ)の写真と後述する(追記ー〇)の整備内容を参照願います。
それでは、本機の概要を簡単に記述しておきます。
①パワーTr(ソニー純正2SD45・・・8個使用)は、テスターチェックの結果、劣化は8個共まったく見られず特性も良く揃っていて優秀です。(追記欄の最後に画像を掲載しておきます。)
②フロントパネルは、目につくキズ・クスミ等無く大変キレイです。及び背面パネルは、大きなキズ・サビ等無く大変キレイだと思います。大袈裟にいえば新品同様えす。!!
③ボンネットケースは、小さなキズ・サビ等有りますが、概ねキレイです。
④底板及びピンジャックシールド板・信号系基盤取り付け板・DCレギュレータ取り付け金具は、メッキの斑模様が気になったので、(サビは全くありません!!)塗装(灰色)してあります。
⑤シャシー内部は、純正ウッドケースに入っていたせいか、汚れがほとんど無く、洗浄することなくダストブロアーにての清掃で大変キレイになりました。
⑥整備前と整備後の写真を(イメージアップ)の写真で見比べて下さい。大変キレイです。一度ケースを外して中を見て頂きたい程キレイ!!です。
次に電気的チェックの結果を下記に列記致します。
①マイク入力・フォノ入力・チューナー・AUX・テープ等全入力とも全て正常に音出し、ノイズ・ガリ等無くOKです。
尚、(TAPE HEAD)入力は、ヘッド出力機器が無い為、フォノを入力し出音は確認済です。
②スピーカー出力・ヘッドフォン出力・プリアウト・REC OUT出力とも全て正常出力です。
③ファンクショSW・モードSW・ロー・ハイフィルターSW・トーンコトロールSW・モニターSWの切り替え正常・不快なノイズ・ガリ等無く動作します。
④音量VR及びバランスVRは、アルプス電気製高級デテントVRに交換済みの為、今後何十年もガリ等に悩まされる事は有りません!!!
又、バランスVRは、センタークリック付きの為、非常に使い易いです。
⑤DCバイアス測定用のコネクターを新設し、どなたでも超簡単にテスターにてチェック出来るようにしてあります。
DCバイアスは基準通り25mVにADJし、その後約2時間程試聴後、再チェックしましたが、ドリフト(変動)は、何と2mV以内で非常に優秀でした。
以上です。付属品は下記の通りです。
①TA-1120A専用カタログをセルケースに入れてあります。
②入手が難しい(日本語取り説コピー)・(英文サービスマニュアルコピー)・(その他プロフィールコピー)及び(パワーTrの実測絶縁抵抗測定表)・(電解コンデンサ使用表)
以上をクリアーバインダーにお入れして御付けします。
特に取り説は、非常に専門的な内容で大変参考になります。
③基板から取り外した古い電解コン・音量VR・バランスVR・スパークキラー等を参考迄に付属致します。
尚、約50年以上の経年品に付き、私の手を離れた後の保障は一切致しかねます。ノークレーム・ノーリターンを遵守出来る方のみの御入札を御願い申し上げます。
但し、到着後、1週間以内で、(電源が入らない)・(音が出ない)・(酷いひずみ音)等、の重大不具合については、元払い発送後、(修理)(返金)に応じます。尚、返金額については、落札金額から入札手数料(落札金額の8%)を差し引いた金額になる事を御了承願います。
発送は、(ヤマト宅急便)又は(ゆうパック)のみの限定です。発送料金の基になる荷物サイズは、140サイズです。
元払い・着払い・配達時間の御指定等、落札者様の御希望に従います。
(入札に関する重要事項)・・・下記4項目に該当する方は入札を御控え願います。たとえ入札・落札されても(落札者都合による削除)処理をさせて頂きます。
①評価新規の方。
②評価の内、(非常に悪い)が全評価の5%以上の方。
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(追記ー1)主な整備内容について列記致します。
①電源トランス・パワートランジスター・プリント基盤取り付け板を外した状態で、シャシー内部をダストブロアーにて清掃し、湿らした布にて拭き清掃済みです。
②レバースイッチ軸のサビ取り及び防錆処理。
③ロータリースイッチの丸型ツマミの取り付けビス(イモネジ)のサビ取り及び防錆処理。
④ボンネットケースをクレ製LOOXにてポリッシュ。
⑤フロント化粧パネル及び各ツマミを(お風呂ルック)にて洗浄後、クレ製LOOXにてポリッシュ。
⑥底板・入力ジャックシールド板・信号基板取り付け板等を塗装(灰色)してあります。
⑦ヒートシンク清掃及び放熱用シリコングリス新品交換塗布。(パソコンCPU用高性能シリコングリス使用)
⑧パワートランジスター(2SD45)8個の抵抗測定及び実測表に記載。(付属のクリアーバインダーの最後の方に入れて有ります。)
⑨電源トランス引き出し線及びパイロットランプ引き出し線及びAC入力線等のコネクター化。
⑩各スイッチをエレクトリッククリーナーにて清掃、その後、接点復活剤を極細筆にて微量を塗布。
⑪ピンジャックホット側を接点復活剤にて清掃。
⑫スピーカーターミナルを極微クリーナーにてポリッシュ。
⑬電源コードを無水アルコールにて清掃及び電極刃を極微クリーナーにてポリッシュ。
⑭背面パネルをクレ製LOOXにて丁寧にポリッシュ。
⑮パワー基板のDCバイアスを規定通りにアジャスト。
⑯パイロットランプホルダーを無水アルコールにて清掃。
⑰前述していますが、全基盤の全ての電解コン・音量及びバランスVR・スパークキラー・等を高品位パーツに交換済み。
以上が主な整備内容です。
(追記-2)ソニーESシリーズの電源トランスの比類なき優秀性について。
①本機の最終音出しチェックを2時間程行っていますが、ヒートシンクの上面に手を当てるとホンノリ温かく感じられましたが、電源トランスの上面に手を当てると冷たいままでした。
②これは、何も本機に限ったことでは無く、私が今まで整備経験のあるTA-1120A(5台)/TA-1120F(18台)/TA-1130(5台)/TA-3200F(6台)とも同じ現象です。
③TA-1120から始まる、これら一連のESシリーズの電源トランスは、一貫してソニーが、(タムラ製作所)に特注していたものです。
特徴は、全て全世界に輸出する前提でのバランス巻きの中間タップ出しで、100V/120V/220V/240V対応とし、カットコア・100%ピッチ詰め・角型ケース入りです。超低ノイズです。
この頃のソニー製オーデイオ機器は生産量の約9割が輸出向けで国内向けは、ほんの1割前後でした。
④ある(タムラ製作所)の関係者がブログで、ソニーの世界初オールトランジスター大出力アンプ(TA-1120)の電源トランスの一回の発注ロットが、少なくとも3000個でビックリしたと回顧しておりました。
⑤写真では小さく見えるかも知れませんが高さが有る為、立方体としては、かなり大きな物です。
通常のEIコアのトランスに比べカットコアトランスは容量比で約三分の二の大きさに成ります。
(追記ー3)全基盤及び裏付けの全ての電解コンデンサーの高品位新品に交換した詳細
①メーカーと種類は、約8割がニチコンのファインゴールドシリーズです。
フォノイコライザー基板に2個使用されている無極性の物は、同じニチコンのミューズです。(フォノイコラーザー基板の写真で緑色の物です。)
②高耐圧の物(オリジナルは100Vです。)は、ニッケミのKMGシリーズの200V耐圧品です。
③コンデンサーの容量値は全てオリジナルと同じ物です。
耐圧は全てオリジナルの2~3倍の物にしています。
理由は、今後何十年もの使用に耐えられる信頼性の確保とオリジナルとほぼ同じ大きさに揃える為です。
(追記ー4)電源トランス引き出し線等のコネクター化について。
①シャシー内部及びパワートランジスター等の徹底した整備を行う上で、これらユニットを外さないと事実上不可能の為、コネクター化を行っております。
②私は、本機に関わらず、TA-3120F/TA-3200F/TA-3130F/TA-3140F/TA-1120A/TA-1120F/TA-4650等、ある時期より全てこの方式で整備しています。
③このコネクター化は、コネクターの選定・圧着工具の選定準備・圧着作業の熟練等、ハンダ付け作業よりも、遥かに難しい面が有り、素人の方は真似をしないようにして下さい。
私は、長年電線加工メーカーに勤務しておりましたので知識と熟練した作業に自信がある為、この方式を採用しています。
④このコネクター化は、単にシャシーの洗浄・清掃・整備の為だけでなく、万が一故障・不具合発生時にもヒートシンク及びパワーTrの取り外し等、手間無く簡単に出来る利点が有ります。
(追記ー5)音量VRとバランスVRの詳細説明。
①ソニーのオリジナルは、音量VRが当然ながらLch.Rch共通で250KΩの特殊Aカーブ特性。バランスVRは、手前側(シャフト側)が、250KΩの(Nカーブ特性)、そして奥側(後ろ側)が、250KΩの(Mカーブ特性)です。
②音量VRの(特殊Aカーブ特性)というのは、ソニーが東京コスモス電機及びアルプス電気への特注品で、生産ロットにより選択されていました。通常のAカーブ特性に比べ、音量出力が、時計の針で11時ぐらいまでは、小音量でそれからは徐々に大きくなるというものです。
③この為、ある販売店から要望が有り、(他のメーカー品は、VRを回すと即、大音量に成るのにソニー製品は、VRをかなり回さないと音が大きくならない。素人的には、ソニー製品は、スペックより出力が小さいという客からの評価が有る。)というものでした。
④この為、ある時期より、中級品以下の製品及び次シリーズのES-Ⅱシリーズのアンプ類は、この音量VRの変化特性を変更しています。
⑤新品交換品のアルプス電気製高級デテントVRの各部寸法仕様は、まるでソニーのESシリーズのアンプに使用されているVRと全てピッタリで、何の苦労も無く、使用出来ます。
⑥但し、バランスVRは、手前側(シャフト側)と奥側(後ろ側)のカーブ特性が、ソニー製品のESシリーズのアンプとは逆の為、御自分で交換される際は、要注意です。
⑦音量VRは、標準のAカーブ特性の為、ソニーのオリジナルと違い、音量出力が時計の針で9時ぐらいから徐々に大きくなります。
⑧バランスVRは、センタークリック付きですので、そのセンタークリック位置で、左右の音量が、完全に同一になり、使い勝手が良く精神衛生上も非常に宜しいです。
⑨このアルプス電気製の音量VR(250KΩAカーブ)とバランスVR(250KΩNMカーブ)は、ソニーESシリーズのTA-1120/1120A/1120F及びTA-2000/2000Fが全て同一仕様です。
但し、プリアンプTA-2000/2000FのバランスVRだけはφ16の小型の為、使用不可!!です。
(追記ー6)TA-1120Aに採用されている電源トランス以外の高性能・高価格の部品について。
①フィルムコンデンサー(これも安価品のマイラーコンに比べ約10倍以上の価格でした。)
このTA-1120Aには、双信電機製(内部写真で茶色のキャラメル状のもの)が、28個及び
松尾電機製(内部写真で橙色の頭部に(NCC)マークが有ります。)が、40個使用されています。
但し、このフィルムコンについては、後継機のTA-1120Fでも引き継がれて使用されていましたが、最後期生産品では、コストダウンの為か、松尾電機製の橙色のフィルムコンは全て安価な(マイラーコン)に変更されました。
これからTA-1120Fを入手されようとする方は、この点を考慮されたほうが良いと思います。
③ロータリーSW及びレバーロータリーSWは、アルプス電気への特注品ですが、構造は同じです。
これらスイッチは、可動接片を固定接片が上下からバネ圧で挟み込む構造になっており、何十年もの間の経年変化がほとんど無く、ガリ、ノイズが発生しにくい構造です。
切り替えタイミングは、ショーテイング・ノンショーテイングと使用回路ごとに設計・製造しなければならず、全てのスイッチが、特注品です。
(追記ー7)御自分でこれから整備される方々へ老婆心での注意事項。
①このアンプが生産販売されていた頃、日本の産業界で大きな変革が有りました。それは、ネジ(ビス)・ナット類の規格が(旧JIS規格)から、世界標準の(ISO規格)に猶予期間を経て統一された事です。
ソニーの音響製品では、TA-1120A/TA-2000/TA-3120A/TA-4300/ST-5000等までは(旧JIS規格品)で、それ以降のTA-1120F/TA-2000F/TA-3120F/TA-4300F/ST-5000F等からは、全て(ISO規格品)に変更になりました。
この規格の違いは、僅かなピッチの違いだけなので、見た目では、全く判別できません!!。
この為、(ISO規格品)のネジ(ビス)・ナット類には、その頭部に小さな(丸ポッチ)を打刻して、見分け出来るよう規制されました。
また、(旧JIS規格品)時代は、使われていなかった(タッピングビス)も(ISO規格品)時代になって急速に使われだし作業の工数が劇的に短縮されました。
今回 出品のTA-1120Aは、(旧JIS規格品)の為、使われているネジ・ナットを紛失すると、この(旧JIS規格品)は現在販売されていませんので、大変困ります。十分 細心の注意を払って整備にあたって下さい。
(追記ー8)音質評価について。
①私は、このアンプに限らず、音質については述べないことに事にしています。
理由は、人それぞれ千差万別の好みが有ると思うからです。唯一の私の評価は、ノイズの少なさです。
この当時、ソニーのアンプ等の音質評価は、一部のアンチソニー派、あるいは、根拠無しのオーデイオ評論家の受け売りで”冷たい音”・”硬い音”等。あまり良くなかったように思います。
まだ真空管アンプが、主流の時代にトランジスター(=石)という、硬い・冷たいという石からのイメージで音質評価をしていた評論家も結構居たように思います。
②実は、手元に当時のソニー社内報(141号・1969年9月号)が有りますが、その中に当時の音響事業部の設計者等、関係者のインタビュー記事が掲載されています。
そこの記事の中に、TA-1120の発売初期のオーデイオ評論家への機器渡しの逸話が有り、(当時の有名なオーデイオ評論家10名くらいにモニターになってもらったそうです。普通、モニターは当時、他社は、タダで出したそうですがソニーのTA-1120は、定価の2割引きで売っていたそうです。!!)
この当時、サンプル用として、100台程用意し、当分持つだろうと思っていたのが、いっぺんに無くなったという事です。
③ある設計者の話として、当時の大賀専務(大賀典男氏・元プロのバリトン歌手・当時のソニーの盛田副社長にスカウトされCBSソニーの専務に就任・後にソニー社長・会長を歴任され、2011年4月に逝去)のポリシーとして、(純然たるデータ上の性能面だけではなくて、例えば、スイッチの切り替え時にノイズが出てはいけないとか、細かい点をものすごく厳しくやられて、”解決するまで発売するな!そんなものをソニーから出すものじゃない!)と言われていたそうです。
当時、他社のいろいろなアンプを偉い先生方が、実際に使ってみて、その感想に、”スイッチを切り替える時は、ボリュームを絞って使わなければ、スピーカーが壊れますよ”というコメントが書いて有ったそうです。
ソニーの設計者達は、第一に、そいう事をやってはダメだという事が、よそのメーカーでは、大ぴらに通用していたという事です。
(追記ー9)
①本機の内部写真を良く御覧下されば、分かりますが信号系のTr(黒モールド品)のリード(足)は、全て(金メッキ)の極薄の平板タイプです。フニャフニャしていて振動に強いです。
この為、リードに酸化・黒化が無く金ピカで大変キレイです。
②当時のソニーの製品(アンプ等に限らずテレビ等も含む)で、ソニー純正のトタンジスターは、(永久保証!!)をカタログで謳っていました。現在では、この保証は有りません!!!。