同じ英国で舞台芸術的な音楽性を誇ったバンドではございますが、コーラスの感覚と言い音楽性の大仰さの有り方やオーケストレーション等々バンドの音楽性の参考にしていた事が判る作品でもございます................ また後にBilly Joelの大ヒット楽曲”Just the way you are”が登場致しますが、その楽曲で使用された”コーラスの壁”が”I'm not in Love”のそれと酷似しており、10cc側が激怒、という話もございます................................. それもその筈。 アナログ・テープレコーダー時代の録音で一音一音丁寧にコーラスを被せていくという非常に手間暇掛けたもの。 某メンバー曰く「 (進化したスタジオ技術で) 今なら簡単に出来るが、あの独特の感覚は難しいだろうな」との事。 アナログ録音時代のマジックという事なのでしょう......................................
ボーナストラック4曲付でございます。
2008年度本国リマスターでございます。日本独自リマスターの模様で日本特有の高音中心で幾分杓子定規的ではございますが、非常に良心的な音質でございます。
元々アナログ感の強い厚みのある録音で音質の良さで知られるものでございますが、その音質の良さを上手く再現している感がございます。
内容は言わずもがな。
ラインアップは初期。
Eric Stewart(Vo、G、Key他)、Graham Gouldman(Vo、B、Key他)、Kevin Godley(Vo、Key、G、Vibraphone、Per、Violin 、Mandolin他)、Lol Creme(Vo、Ds、Per、Key、Cello)となります。
1974年英国・チェシャー・ストックポート”The Strawberry Studios”での制作となります。
プロデュースはバンド自身。エンジニアとミキシングはEric Stewart自身が兼任。
”実験/ポピュラー面”を担うKevin Godley/Lol Creme在籍時、そして
ループ・アタッチメント”GIZMO”の登場もミソでございます(ブ~ンという音質。マンドリンでも使用の感有り)。
そもそも60年代からバンド結成・活動のみならず作曲提供やセッション・ミュージシャンとして活動を行ってきた4名。
紆余曲折を経てかの”Strawberry Studios”中心として裏方としての制作活動を継続。バンド活動を含めた細かい活動変遷を経て合流、バンドを結成致します。
セッション参加等活動を継続しつつかの大物プロデューサー
”Jonathan King”のレーベル”UK Records”と契約。
二作制作致します。
但し、作品制作の有り方と金銭契約を巡りバンドとレコード会社が対立する事となります。
今作が制作開始となるものの制作中の作品の有り方を巡り、更に対立。
バンドが疲弊していたところに他の複数のレコード会社がアプローチ。
更に制作中のかの”I'm not in Love”を聴き、その中の一社”Mercury”は破格の契約金等を提示。新たに契約を結ぶ事となります。
不本意な契約から解放され意欲的に制作を継続し満を持して今作をリリース...........................という面倒な経緯がございます...........................
御存知!コンセプト作の代表の一つとなる作品でございます。
「架空の映画のサウンドトラック」ではございますが、「様々な階層や境遇の英国人の人生模様が野菜スープの如く
交錯し時が流れていく」というコンセプトの
感がございます。
現在ではサントラ盤というものは
スコア/収録楽曲と分裂したものがそれぞれリリースされるものでございますが、こちらは昔ならではの造りの感。
10ccというバ
ンドの作品ではございますが様々な分野のミュージシャンが参加するサントラ盤を演じるという感があり、
ストリングス多用の大作主義からスぺ―シーでアート感覚溢れるバラード、”Bee Gees”的なディスコ風、HR系RR、ラテン風云々と
非常に幅広い作風。
(かのPaul Williams出演及びサントラを手掛けた「Phantom of the Paradise」を思い浮かべる楽曲も............似た時期に公開でございますが.......)
10cc
それぞれの過去の活動を鑑みれば音楽性は御手のものという感。
音楽的に一貫性が無いものではございますが
(架空とは言えど)あくまでもサウンドトラック盤を演じる、
そういう事なのでしょう。
非常に凝った質の高い音楽性と音造りでございます。
音楽性は非常に幅広く、サントラ盤で言うスコアに代表されるアカデミック感と挿入曲のポピュラー感の二面性に分けられた感がございます。
(現在のスコア/挿入楽曲分割別リリースのサントラでは無く、昔ならではの同封入サントラ盤という感
)
プログレに通じる凝った音楽性面は前衛性や実験性は非常に強いもの。ストリングスやSEの使用も非常に興味深いもの。
メロディ重視でアカデミック感があり
非常に理路整然としたものではございますが、難解さが無いもので
ございます。
ポピュラー系の楽曲は理路整然感やアカデミック感を敢えて目立たなくした感がございます。
Lol/Kevinのアート性とEric/Grahamのポピュラー性をメロディアスで繋いでいる感があり、この二面性が後の分裂に繋がる感がございます。
後期Beatles~The Move/The Electric Light Orchestraというアート/ポピュラー系の流れに、かのMoody Bluesやそれ以降のプログレ系の音楽性が絡んだ感のある10ccの音楽性でございますが、
今作の制作時期が1974年。
プログレ、HM/HRのみならずイギリス系のバンドやミュージシャンが歴史的大傑作を制作・リリースした時期でございます。
以後はパンク/ニュー・ウェイヴの台頭と八十年代と言う新しい時代に向けて音楽性を模索する動きが起こり、分野を超えコンパクトなものを指向していく事となります。
Lol/Kevinのアート性とEric/Grahamのポピュラー性をメロディアスさで繋いだ感のある今作ではございますが、多分に漏れずここが分岐点になる感がございます。
この10ccに当時非常に注目していたのが、かの”Queen”。
同じ英国で舞台芸術的な音楽性を誇ったバンドではございますが、コーラスの感覚と言い音楽性の大仰さの有り方やオーケストレーション等々バンドの音楽性の参考にしていた事が判る作品でもございます................
また後にBilly Joelの大ヒット楽曲”Just the way you are”が登場致しますが、その楽曲で使用された”コーラスの壁”が”I'm not in Love”のそれと酷似しており、10cc側が激怒、という話もございます.................................
それもその筈。
アナログ・テープレコーダー時代の録音で一音一音丁寧にコーラスを被せていくという非常に手間暇掛けたもの。
某メンバー曰く「
(進化したスタジオ技術で)
今なら簡単に出来るが、あの独特の感覚は難しいだろうな」との事。
アナログ録音時代のマジックという事なのでしょう......................................
ボーナス曲はシングル用短縮ヴァージョン二曲にシングルB面楽曲二曲となります。
シングルB面曲に興味が惹かれますが、貴重なKevin/Graham組み合わせの
楽曲を含むもの。
今作の外れ楽曲の模様でラフミックス段階で外された感がございます。
収録するには楽曲の音楽性が重なるもので幾分質が下がる感がございますが、中々の出来でございます。
この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。
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