J80がこれまでのチェアと大きく違う点は木部が非常に細く、モーエンセンが採用して以来、ヴォルタとヨハンソンの採用することのなかったペーパーコードを座面に用いたことです。
また蒸気でひねりを加えたオークの背はJ80の為に開発されました。 それらを採用することで従来より大きさの割に軽く、柔らかい座り心地と快適な背を実現しました。
使い勝手よく日常使いが出来るという明確なコンセプトを持たせることで、J80は広い層から評価され、人気を博しました。
1958年FDBモブラー4代目代表に就任。社会繁栄に伴い「民衆の為の家具造り」という同社の哲学を踏襲しつつ、軽くて頑丈な扱い易い家具、輸送を考慮した組立てや分解が簡単な製品を世に送り出した。
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デザイナーのヨーエン・ベックマークは4代目最後の企画デザイン担当責任者として、他の前任者と比べ一番長い9年間つとめていました。
ベックマークがつとめていたFDBモブラーの後期には、アメリカを中心にデンマークの家具に人気が出てきており、ベックマークは輸出を見越して、スティック状で安価であり、小さく梱包し組み立てれるチェアの開発をよくしていました。
その代表作はJ108ですが、彼はそうした輸出を目的とした組み立て家具とはJ80とJ81の両方を完全に別の方向性で開発しました。