写真同じです2018年、世界で最も権威のある英国のワイン専門誌「Decanter デカンタール」でスペインワインの風景を変えるワイン醸造家の一人として紹介された、エリアス・ロペス・モンテロ氏。彼の卓越した醸造哲学は、2021年3月にも「Respect by Gaggenau 2021」というヨーロッパのガストロノミー、クラフトマン、ワイン醸造分野における称賛すべき職人としての栄誉も与えられました。
革新的で、進歩的で、良心的な方法で製品を発信する彼が、畑にこだわり、品種にこだわって世に出した新プロジェクトのワイン「ウルテリオール」。赤４種・白１種・オレンジ１種の発売を機に、お好きな４本を組み合わせたセットをいち早くご用意。日本で飲める幸運を実感してください。
■ラマンチャの未来を見据えたワイン造り
カステーリャ・ラ・マンチャ州に本拠を構える「ボデガス・イ・ビニェドス・ヴェルム」のオーナー醸造家であるエリアス氏のもと、2007年から始まったプロジェクトが「ウルテリオール」です。ラテン語で「未来」「新しい土地」を意味するように、代々受け継がれた土地でラ・マンチャの未来を見据えて造られたワインを体感できる人はシアワセです。
■それぞれの畑からそれぞれのウルテリオール
パルセラと呼ばれるそれぞれの区画で育てられた、単一品種のワイン５種とオレンジワイン１種。いずれも自然環境を尊重した栽培もさることながら、ワインを柔らかくして、それぞれの品種の個性をエレガントに引き出してくれる、100年以上前の大甕（アンフォラ）で熟成。うま味成分を損なわないようフィルタリングもしていません。畑やブドウの違いを飲み比べてみてはいかがでしょう。
・アルビージョ・レアル（no.7&9 ）白
華やかな果実味に特徴があるアルビージョ・レアル種に、フレッシュさとキレイな酸味に特徴があるアルビージョ・マジョール種をプラスして絶妙にブレンド。金色がかった濃い色調のレモンイエロー。土壌や気候から来る鉱物性の火打石などのミネラルのほかに、磯や海藻の香り、シナモンなどハーブの香りが見え隠れします。豊富な粘性と赤リンゴを思わせるほどよい酸の余韻があり、二杯目も飲みたい衝動に駆られます（素焼きの大がめで6カ月間熟成）
・マスエロ（no.4）赤
透明感のある赤みがかった濃いサクランボ色。土壌の複雑さが心地よく、バルサミコやフレッシュなハーブ、プラムの香りが寄り添い、バルサミコの記憶を呼び起こします。口に含むとフレッシュで、キレイな酸と熟れた赤い果実がバランスよく融合し、イチゴ香の余韻に包まれます。柔らかく甘いタンニンも心を和ませてくれます（300Lのフレンチオーク新樽と素焼きの大がめで12カ月間熟成）
・ガルナッチャ（no.6）赤
2018ビンテージは、色合いがこれまでの濃いサクランボ色から透明感のある薄い赤茶色に変わりました。香りはフレッシュでエレガント。微かな赤い果実をまとう花の香りに加え、ドライフルーツやキノコ、ほのかにスパイシーさも感じられます。複雑でありながら、生き生きとした印象。口に含むと、その芳香と堅さのない絹のような滑らかさに驚かされます。スルスルッと1本飲めてしまう柔らかさは、醸造家が目指していた味わいでもあり。どこかブルゴーニュのピノにも似たニュアンス。長期熟成のポテンシャルも秘めています（素焼きの大がめで11カ月間熟成）
・ティント・ベラスコ（no.10）赤
色は明るいチェリーレッド色。香りは、スミレの花やカカオ、バルサミコなど。口に含むとベリー系の熟した果実の味わい。フレッシュなのに丸みがあって、タンニンもしっかり溶けこんでいます。酸味が余韻を紡ぎ、黒系果実と花の記憶を呼び起こしてくれます。（50%を素焼きの大がめ、50%を2回目の樽で12カ月間熟成）隠れた固有品種ながら、ワイン・アドヴォケイトで91ポイント、ドイツのワインコンテストでも金賞を受賞など、世界のコンクールで数多くの賞を獲得しています
・グラシアーノ（no.17）赤
紫がかった鮮やかなサクランボ色。スミレやラベンダーの花、果実、かすかなカカオ香を感じさせます。甘く洗練されたタンニンと骨格がしっかりした印章。微かな苦みも口中に心地よく広がります（90%を素焼きの大がめ、10%をフレンチオーク新樽で12カ月熟成）デキャンタ誌でスペインワインで最高の95点を獲得 リオハやナバラ地方が原産ですが、ラ・マンチャで成功を収めた品種の一つです
・アルビロ・レアル＋モラヴィア・アグリア（オレンジ）
色調は淡いオレンジ。香りは複雑で、熟したリンゴやグレープフルーツなどの柑橘に加え、花やハーブのタッチも。口に含むとフレッシュで酸味が心地良く、後味にほのかにナッツのニュアンスも感じられます。
醸造工程も複雑。黒ブドウのモラビア・アグリアはまず白ワインとして醸造され（果皮浸漬なし）、そのマストをアルビージョ・レアルとブレンド。２カ月間その果皮とともに浸漬させます。澱引き後、ステンレスタンクでさらに４カ月、4,500リットルのティナハ（アンフォラ）でさらに６カ月間熟成されます
気のおけない仲間とのひと時や、パーティーに最適。ギフトやプレゼントにもオススメです赤ワイン、白ワイン、オレンジワインを選べる2本セットもご用意しました
■18世紀にルーツを持つ歴史あるワインファミリー
ウルテリオールは、世界最大のワイン産地ラ・マンチャのシウダ・レアル県トメジョーソ村で作られています。この地のワイン作りの歴史は古く、トメジョーソ村に初めて蒸留器が設置された1788年まで遡ります。以来ブドウ栽培が盛んで、マリア・ビクトリア・モンテロ氏とその4人の息子達が力を合わせて「ヴェルム」を設立、ワイン醸造を本格的にスタートしました。
■区画ごとに相応しいブドウ品種を植栽
モンテロ・ファミリーが所有する総面積250haのブドウ畑は、標高650ｍのメセタ（高原台地）にあり、土壌は石灰岩層。樹齢50年以上の古樹が多く、日照時間が長く年間降水量は250mm以下という気象条件のおかげもあり、高品質のワイン造りに最良な環境にあります。ブドウ栽培はすべてオーガニックで、45の区画に分けられた畑で、それぞれの土壌にふさわしいブドウ品種が育てられています。また失われかけていたカスティーリャ・ラマンチャの土着品種を見事復活。樽のニュアンスが付き過ぎるのを避けるため、収穫されたブドウの半分は、ティナハと呼ばれる4500Lも入る素焼きの大甕（アンフォラ）で熟成しています。