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日本独自リマスター方式のK2HD MASTERINGでございますが、音に厚みがありアナログ感のある非常に良心的な音質でございます。
更にはHQCD方式を採用。CDの再現精度を非常に高めたものとなっております。
内容は言わずもがな。
ラインナップは個性派名手揃い、故Keith Emerson(Key、ex-The Nice)、故Greg Lake(B、G、Vo、Harmonica、ex- King Crimson)、Carl Palmer(Ds、Per、ex-Atomic Rooster)となります。
前々作は”オーケストラ共演”:Keith Emerson”ピアノとオーケストラの為のコンチェルト”/Greg Lake”弾き語り”/”Carl Palmer Friends”/”Emerson,Lake & Palmer新曲”という異例の四面音楽性二枚組大作。
異色の大作とは言えど(以前程ではないにせよ)成功を収めた作品となりましたが、正直
微妙な制作。(以前程ではないにせよ)好評でツアーに出るものの、その特別企画”オーケストラ付帯ツアー”が商業的に失敗。
バンドが微妙な雰囲気となった中で
バンド単体でのツアーが再企画され、再ツアーの看板として急遽編集された(
シングルB面含む新旧ELP楽曲に、”Works Volume 1”での各ソロ・プロジェクト
作品の)前作”Works Volume 2”。
前作も異色のコンピレーション盤とは言えど(全盛期程ではないにせよ)成功を収めたものの、様々な分野のミュージシャンが八十年代という次世代に向けての音楽の模索が既に始まっており、
またイギリスでは”パンク/ニューウェイヴ”の台頭という事もあり、音楽性のコンパクト化が叫ばれる時代でもございます(NWOBHMの息吹も.................................)。
時代が非常に変貌した時期に制作・リリースされた作品でございます。
作曲クレジットから鑑みるに故Greg Lake主導の作品の感があり、後の故Greg Lakeソロ二作に繋がる音楽性の感がございます。
末期Emerson,Lake Palmerの(高品質とは言えど)契約消化感のある作品群の一つと揶揄されがちな作品でございますが、案外出来が良いものでございます。
故Greg Lake主導で八十年代という次世代に向けての音楽性が練られていた感があり、案外売れた前作”Works Volume 2”での楽曲のコンパクトさを考慮しつつ洗練されポピュラー化した音楽性を指向した感がございます。
オリジナルELP期においては一番のポピュラーさ/メロディアスさを誇る作品。
後の(Marillion、Pendragon等を生み出した)Pomp Rock MovementやアメリカのかのMike Varney主導の”Magna Carta”レーベルやかのDream Theater登場にも繋がる音楽性の感がございます。
ここまで来ても故Keith Emersonの長編曲主義は存在。旧B面は20分に及ぶ楽曲で
ございます。
但し、非常なメロディ重視。
故Keith Emersonの「ロック音楽で興味深い活動をする現代音楽家」としての音楽性は(全盛期に比べ)弱いものでございますが、かの”Works Volume 1”のソロ/バンド面を基とする感のある音楽性で非常に興味深い出来となっております。
正直、旧A面/B面から故Greg Lakeと故Keith Emersonの間に音楽的な亀裂が深刻になっている感がございます...........................................................旧A/B面が逆であったなら、今作の印象が大きく変わった感もございます..................
ただ、大傑作”頭脳改革”でEmerson,Lake Palmerとしてやるべき事はやったとの思いがあった模様で、”Works Volume 1”でのソロ/バンドでのオーケストラ共演で成し遂げた
感があり
、
既に故Keith Emersonはバンドや
ロック音楽に対する興味や意欲が
興味を失っていた
という感がございます
。
ELP解散後は自身のバンドを結成する事なく、
映画音楽制作へ転身する事が理解出来る感がございます........................................
解散後は映画音楽制作に勤しんだKeith Emersonでございますが、(後に手掛ける)かのアニメーション映画”幻魔大戦”サウンドトラックでの主題歌は今作の長尺曲や
今作に収録されたボーナストラックの音楽性に繋がる感がございます....
故Greg Lake/故Keith Emersonの対立からバンド内の状況は制作時から深刻化。加えてリリース後のセールスは不振。Carl Palmerは解散ツアーを提案するものの、「演奏する意味がない」と却下。
あっけない最後を迎える事となります................................................
故Keith Emersonは暫しの休養の後に映画音楽制作へと転身、またソロ作”Honky”を(今作同スタジオにて)制作しイタリアで成功を収めます。
故Greg Lakeも暫しの休養の後ソロ作リリースに向け制作に動き出し同マネージメント紹介の名手故Gary Mooreと邂逅、作品リリース・ツアーへと乗り出します。
Carl Palmerはドイツ・テクノ系ミュージシャンやかのThe Brecker Brothers等の名ギタリストBarry Finnertyと”PM”を結成、作品をリリースするものの短期間の活動に留まり、かのRick Wakeman(Yes、ex-Strawbs)とのバンド構想を経て、
既にスーパーバンド構想化していたかの”Asia”の故John Wettonからアプローチを受け加入し、大成功を収める事となります...........................................
その”Asia”の大成功から故Keith Emersonが引っ張り出される形で”Emerson,Lake Powell”結成、そして”3””Ride The Tiger”云々と紆余曲折を経て”Emerson,Lake Palmer”再結成へと繋がってまいります..................................................
ボーナストラックは今作制作・録音時のリハーサルテイクの三曲となっております。何処となく故Greg Lake主導感と故Keith Emersonの不満な感覚が伝わってくる感がございます.............................................
故Greg Lakeのプロデュースを避けたがる故Keith Emersonの後の
発言が頭を過るものでございます......................................
後のEmerson,Lake Powellを彷彿とさせる場面もあり、故Keith Emersonと故Greg Lakeの間にアルバムの音楽性への視点の違いが浮き彫りになる感がございます..............................................
正直、このボーナストラックの音楽性を生かしていれば.........................という感がございます...................................
また、今作の旧B面長尺曲は、日本のプログレッシヴ・ロックの名バンド”Sense Of Wonder”バンド名義時を彷彿とさせる音楽性の感がございます................
この機会に是非。
注:発送方法は変更になる場合がございます。宜しく御願い致します。
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