御存知！名手Tony Levin等参加巨匠名手Gary Burtonクロスオーヴァー期極初期の貴重なライヴ盤「Live in Tokyo」日本独自リマスター国内盤 未開封新品でございます。
ラインナップは興味深い名手揃い。
Gary Burton(Vibraphon)、Sam Brown(G、後にHerbie Mann、Hubert Laws他)、Bill Goodwin(Ds、後にかの巨匠名手Phil Woods等)、
御存知！Tony Levin(B、現Sick Men/King Crimson、ex-Mike Mainieri's White Elephant、Buddy Rich/Paul Simon/Blue Montreux/渡辺香津美/Andy Summers/高野寛セッション、Peter Gabriel Band、ABWH、
Bruford Levin Upper Extremities、Levin Torn White、King Crimson Projekt、Bozzio/Levin/Stevens、Liquid Tension Experiment、Lequid Trio Experiment他) となります。
１９７１年６月１２日東京”サンケイ・ホール”での実況録音からの抜粋となります。
１９６１年にRCAよりソロ第一作をリリース。
Chet Atkins、George Shearing、Stan Getz等とのセッション/ツアーと並行して来日公演帯同含めて活動、理路整然且つ非常なメロディアスさで注目を浴び、徐々に人気を博していく事となります。
１９６７年頃より本格的に自身のグループを軸として(ソロ初の来日公演含め)活動していく事となります。

されど、「Milesが創り出すJazzが、Jazzの未来となる」とまで言われたかの巨匠名手故Miles Davisが「何故若者はロック音楽に熱狂するのか？」と、
嫉妬交じりでロック音楽に接近していく時代でございます。
Gary Burton自身もその影響を受け、自らの音楽性を変化させていく事となります。
また、ジャズ系にしては(メタル)ピックでエレクトリック・ベースを弾くという珍しいベーシストSteve Swallow(後にハード・フュージョン期含め他John Scofieldを手掛ける)を起用に代表される、
個性派重視のラインナップ起用。
創作/ツアーに勤しんでいく事となります。

また１９７０年制作の”Good Vibe”では後にかの”Stuff”を結成する故Richard Tee/故Eric Gale、Chuck Rainey(後にSteely Dan、渡辺貞夫等)、Bernard Burdie(Steely Dan他)という名手面々を起用。
本格的に当時の”クロスオーヴァー”に接近していく事となります。

そしてかの”Roy Ay
e
rs”とのジョイント・ライヴにて再来日が企画されるものの、Steve SwallowはCarla Breyとの活動でスケジュールが合わず、一時グループを離脱。
前述の”Stuff”の関連から当時の新進気鋭の名手Tony Levinを起用。公演に臨む事となります。

また当時はジャンルを超えて”Live in Japan”制作企画が恒例になりつつある時期でございます。

日本レコード会社からの依頼で企画が持ち込まれるも、「日本のみなら」と制作を同意。録音を兼ねた公演に臨む..........という経緯がございます........................

さて今作。

巨匠名手Stefane Grappelliとの大傑作”Paris Encounter”やこれまた巨匠名手Keith Jarrettとの共作を挟んではいるものの、”Good Vibe”に代表される”クロスオーヴァー”路線の音楽性。
されどその極初期の実況録音がミソ。
リメイク楽曲中心のアレンジが非常に興味深いものではございますが、ジャズ/ロック色の尖った感覚が聴かれる事がミソでございます。
急造ラインナップの感がございますが、非常な纏まりを聴かせます。
また当時新進気鋭のベーシスト名手Tony Levinの参加がミソ。
エレクトリック・ベース(攻撃的な音質で知られる名器”Fender Precision”)ではあっても、”Upright Bass”的な音質が聴かれるというTony Levin独特さが既に聴かれる事がミソでございます。
されど、Tony Levin曰くは「私はロック・ベーシスト、ジャズは(Mike Mainieri's White Elephantでの同僚名手)Steve Gaddから学んだ」との事。
(巨匠名手Steve Gaddも「私が教えた」と.......)
後のTony Levin参加作多々(”Discipline”King Crimson含む)でも「ジャズ／フュージョン系ベーシストがここでこんなフレーズ弾くか !?」という事でも知られる方でございますが、今作でもそれが窺えるもの。
未だキャリア浅しという事で幾分稚屈な面も伺えますが、充分に個性的な演奏が聴かれるものでございます。
その変わり種の感覚がグループに独特の音楽性を齎している感がございます。
Gary Burtonの”クロスオーヴァー期極初期”ではございますが、この変わり種と言えるTony Levinの存在がグループにロック色も齎しており、
当時の英国を中心とした”アート・ロック”感が感じられるもの。
またその影響からか？Sam BrownやBill Goodwinも後々の様々な活動が窺える面が有り、非常に興味深いもの。
但し、名手Steve Swallowに比べキャリアが浅い事や元来がジャズ・ミュージシャンではない事があり、若干の違和感が感じられるものがございます。
そこが今作が日本盤のみのリリースで終わった理由の感がございます...........................
残念ながらTony Levinとの共演は今作のみとなりますが、その後のGary Burtonの活動に何らかの影響を与えている感がございます........
後の作品”New Quartet”に繋がると申しますか.....................................
後に巨匠名手Pat Methenyや同じく巨匠名手小曽根真さんを見出す事で知られる巨匠名手Gary Burtonではございますが、今作以前にはかの名手故Larry Coryellを起用。
また当時レギュラーのSam Brown、Bill Goodwinもそれぞれ後に様々な活動に転身していく事となります。
長い付き合いとなる珍しい演奏タイプのSteve Swallowも後々に興味深い活動を行っていく事となる事からも、個性派且つ有能なミュージシャンを見出し、才能を引き出し、引き上げていく事に長けた才能が窺えるもの。
後々にかの名門”バークレー音楽院”の学部長や副学長に抜擢される事が窺えるものでございます。
(そもそも無名のPat Methenyが楽屋を訪ね、「あなたのグループのギタリストよりも上手く弾けます。雇ってください」と売り込んだところ、Gary Burtonは「弾いてみなさい」との指示。
演奏後は「雇いましょう。されどツイン・ギター体制にします」と新規起用とラインナップ変更を即決というもの。
また「マイアミに居ないでボストンに出てきなさい」とPat Methenyに指示。それに従うとPat Methenyを講師として
「バークレー音楽院」に推挙。採用と相成るというもの。
Pat Metheny曰くは「とても親切な方」との事でございますが、非凡な才能を見抜く確かで鋭い眼をGary Burtonが有する事が窺えるものでございます.............)

幾分録音が不安定な面が有り、そこが玉に瑕ではございますが、非常に貴重なラインナップに録音でございます。
また、当時は英国アート・ロックの台頭と”クロスオーヴァー”の登場。
後に共演する事となる名手故Chick Coreaがフリー・ジャズ系の”Circle”をあっけなく解散し、かの”Return to Forever”結成。
そしてその急激な変貌、かの”Mahavishnu Orchestra”の登場。
ジャズの大きな歴史の波が畝るという時代。
その一端という貴重な録音の感がございます................................................

現在は入手が困難。この機会に是非。