アムステルダムの写真家、ヴィヴィアン・サッセンの作品集。
前作『ROXANE』に続き、本書においても作家と彼女のミューズであるロクサーヌ(Roxane)の二人によるコラボレーションによって作られたビジュアル・ジャーナルが綴られています。躍動感のあるポーズやムードを用い、時に官能的で、また時に脆さを魅せる世界観が描かれています。どのイメージにおいても、カメラの眼前と裏側で行われるパフォーマンス描写が特徴的です。たとえば、カメラの前に写り込む影は作家の存在を示唆していて、また胸を押し付けて作られた跡が残る紙は、その行為を目に見える形で表現しています。
この作品では彼女たち二人の共通のポートレイトであり、アーティストとモデルのやり取りの中でそれぞれの個が曖昧になっていき、お互いの上にお互いの痕跡を残していく過程が写し出されています。別の作品集「UMBRA」でコラボレートしたオランダ人アーティスト、詩人のマリア・バルナスは、本作品を紹介する詩の中でこう表現しています。
「自分自身にちらりと目をやり、はっと息をのむ。色彩や雲が口から立ち上り、その中に広がっていく私たちの姿が見える。それはあなた達のもの？それとも、私のものなのだろうか。」
出版社：oodee
ハードカバー
152 ページ
245 x 330 mm
1000部限定
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